MLBとアメリカ社会


 アメリカの大リーグ野球(メジャー・リーグ・ベースボール、Major League Baseball=MLB)は、好きなスポーツのひとつだが、その中で、最近注目していることがある。それはレギュラーシーズンの後に開かれるポストシーズンだ。地区シリーズを初めとして、全米一を決めるワールドシリーズにいたる一連の試合である。まだレギュラーシーズンが終わったわけではないから、どのチームが出るか決まったわけではないが、日本人選手が、少なくとも6人は出場する。それもレギュラーとしてである。
 アリーグでは、タンパベイ・デビイルレイズの岩村明憲内野手、ボストン・レッドソックスの松坂大輔投手、岡島秀樹投手、合計3人。ナリーグでは、シカゴ・カブスの福留孝介外野手、ロサンジェルス・ドジャースの斉藤隆投手、黒田博樹投手の3人。そのほかに、フィラデルフィア・フィリーズの井口資仁内野手と田口壮外野手はチームがポストシーズンに出るものの、レギュラーではないので、出場できるかどうかわからない。そらから、松井稼頭央内野手はチーム自体がまだ、ポストシーズンに出られるかどうかわからない状況だ。以上の状況からして、最小6人、最大9人ということになる。
 アメリカ大リーグ(MLB)は、かつて、日本人にとって、憧れの的であり、雲の上の存在だと思われていたが、ここ数年、日本人選手数が毎年のように増えてきている。今シーズン、グランドに立った日本人選手は全部で19人。実は、このMLBの選手の中には、以前から中米出身の選手が非常に多かったが、そこへ日本人も仲間入りしたということだ。アジアからは台湾、韓国人も多いが、やはり日本人がダントツに多い。中国人選手はまだ数人でレギュラーになっていないが、これから増えることと思う。
 私が最も感心するのは、アジア人選手が活躍できるアメリカスポーツの環境である。アメリカの国技といえる野球やバスケットでは、中南米の選手が多く活躍しているが、そこへアジア人が大勢参加し、そうした選手たちを賞賛し、大事にしているアメリカの社会は、さすがだと思う。ある国の国技では自国の選手以外、あまり認めたがらない風潮があるのに対して、なんと寛容な社会だろうと思うのだ。それがアメリカの大きさなのだろうか。
 といっても、かつては、黒人差別があり、(一部ではまだ残っているようだが)、黒人は野球に参加できなかった。そこで、黒人だけのリーグを作り、そこから実力で次第に地位を獲得していったという事情もある。ここにはアメリカの実力主義が見られると思う。アジア人にとっても同じだ。実力こそ一番のアピールということで、そんなアメリカ実力中心社会に感心しているのである。名前や出身、あるいは、見た目などだけで判断する風潮に、私は以前にも増してうんざりしている最近だ。日本ばかりでなく、世界中が、もっと、実力を尊重する社会になればいいと願っている。
 蛇足になるかもしれないが、まもなく、アメリカで黒人系の大統領が誕生するかもしれないという。さて、どうなることかと期待している。

wildsum について

I am a Japanese language teacher. I like to soccer and cooking,walking.
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