深夜東京


 この日曜日から6日間、仕事で遅くなり、11時過ぎに帰宅。今日は特に遅くなって、12時半に帰り着いた。 今更ながら驚いたことは、深夜の東京がにぎやかだということだ。

 
 間もなく零時だというのに、山手線の混雑率は百バーセント以上だ。しかもかなり酒臭い。山手線から田園都市線に乗り換えるため、渋谷でJRを降りる。駅構内では、あちこちで理性をなくした連中が、大声で話している。中には怒鳴り声も聞こえて、ちょっと恐ろしい。渋谷ハチ公前、シーズンの観光地みたいな人の波。まともに歩けない。ぶつかって来る酔っ払いを避けながら歩く。ふとすれ違ったOL風の女性が振り向きざま、「なんだよ」、と叫んだ。一瞬恐怖感が走った。すると、その女はぼくの隣にいたサラリーマン風の若い男の腕をつかんだ。
「なんだよ。ぶつかておいて!」
 その声は、その女性の顔と正反対におぞましいものだった。
 田園都市線はさらにひどかった。人がはじき出されそうなドアに向かって大勢の人が突進する。自分もその中にもぐりこむ。なぜなら、一本遅れると、終バスに間に合わないから。かばんを閉まるドアに挟まれながら、強引に押しくらまんじゅうの仲間に加わる。車内ではあちこちから意味不明の大声や寝言のような声が聞こえる。そのうち、身動きのできない背中に誰かがのしかかってきた。将棋倒しだけはごめんだと思ってふんばった。
 電車は渋谷を離れるにつれて、空いてきた。少し空間ができたところで、振り向いてみたら、のしかかってきたのは若い女性だった。ほとんど泥酔している。客が一斉に降りたとき、女は別の方向に倒れた。そしてそこにいた別の男が支えた。女は僕が電車を下りる時も、寝ていた。男は困ったという様子をしていた。後のことは知らない。
  最寄駅で降りた後は、割増料金の深夜バスに乗る。ここでも満員だ。眠っている人もたくさんいる。みんな疲れている。

wildsum について

I am a Japanese language teacher. I like to soccer and cooking,walking.
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