落とし物


今年12月26日のこと。浅草寺で今年最大の失敗をした。

旧友と約束して半年ぶりに会うことになった。電車で出かけたが、やたら人が多い。スカイツリーで会ったが、観光客でにぎわっていた。それから、電車で移動し浅草へ行った。ここでも人でにぎわっていた。特に雷門を入ったら、なかなか思い通りに歩けない。

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周りからは中国語、韓国語、広東語、英語、ドイツ語などが耳に入ってくる。「まるで外国にいるみたいだね」と言われたぼくは『天下無賊』という中国映画を思い出して、「そうだ!財布に気を付けなくちゃ!」などと言いながら、手を清め、本殿にあがり、お賽銭をあげようと思って気がついた。

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財布がないのだ。カバンの中を全部出してみたが、ない。真っ青になった。中には現金の他にパスモ、銀行カードなどが入っている。その時、「落し物云々」の放送が聞こえた。がやがやしていて聞き取れなかったが、「落とし物」だけは聞こえた。

友人といっしょに、すぐ、雷門のわきにある交番まで戻った。交番に入って、落とし物をしたということを言ったら、

「何をですか。」

「財布です。」

「財布は届けられていません。」

「さっき放送があったのですが、どこへ行けばいいですか。」「仲見世会館へ行ってみてください。」

会館の場所を地図で確認して、急いだ。

参道脇の道の会館を見つけて、中に入って聞いたが、ない。いろいろ聞いたら、境内に入ったところに「警備員」のいるところがあるという。再び急いで、本殿脇にある警備員室へ。ドアを開けたら、目の前のテーブルに私の財布があった。

「お名前は?」

「×××」

「じゃあ、これですね。免許証がありましたのでわかりました。中身を見てください。」

中は全く無事だった。

「どこで見つかったのでしょうか?」

「お寺の方が拾って持ってきました。」

「あの~お礼は何をしたらいいでしょうか?」

「何もしなくて大丈夫です。」

それから浅草寺に感謝のお参りをし、仲見世会館と交番に寄って、感謝の言葉を言ってから、浅草を後にした。

友人にはひどく迷惑をかけた。本当に絶望しかけたが見つかってほっとした。日本はいいねと友達が言った。本当にそうだ。どこで落としたのかわからないが、とにかく何十年ぶりに心が折れそうな体験だった。

wildsum について

I am a Japanese language teacher. I like to soccer and cooking,walking.
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