ぼくの嫌いなもの!


 子供の頃から、この世界のいろいろなものがなかなか好きになれなかった。十代半ばごろからは嫌いなもの、軽蔑するものが増えていった。

 一番最初に嫌いになったのは漫画だった。それから、父が見るテレビの歌番組、クラスメートが夢中になっていたアイドル歌手やロックバンドなどの音楽、学校の細かすぎる規則などだった。 

 そのうち、家族、学校、役所、会社などあらゆる組織、それに、自分自身も含めた人間が嫌いになった。二十歳前後の頃は、この世界そのものが嫌いなっていた。

 そして、十代半ばから二十歳ごろにかけて、この嫌いな世界からの脱出を何度か試みたが、思ったほど簡単ではなかった。

 あれから、数十年が過ぎた。この世界から脱出したいという思いは今もあるが、自分自身に関してだけ言えば、だめな自分だけど、これでいいのだと諦めている。

 それから、世の中の 嫌いなものについては、十代のころよりさらに増えているように思う。

 特に子供じみたもの、コマーシャリズム、人気タレントたちなど流行するもののほとんどが嫌いだ。世間はおかしな方向に向かっている。

 ふと思う。ぼくが世間を見る目は多くの人たちと大きく違っている。もしかしたら、ぼくの目は狂っているのだろうか。

wildsum について

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