9月6日は上弦の月。夕方過ぎて、西の空に弦を上にした半月が西の空に傾いていった。中秋の上弦の後、1週間経つと、中秋の名月が来る。季節の巡りが年々早く感じる。
ふと、12年前の中秋の名月を思い出す。その日は、一年半過ごした中国のS市、最後の夜だった。しかも中秋の名月であり、僕の誕生日でもあった。
仲間や、学生たちが誕生日を祝うため集まってくれた。みんなで入れる店を、探したが、なかなか見つからなかった。随分歩いた。頂いた大きな月餅の箱を抱えて歩いた。
まん丸いお月さまを眺めながら、あちこち歩いて、やっとで入った店で何度も何度も乾杯した。かなり酔って帰ったようだ。
翌日、数人の仲間、教え子が来てくれて、大きなトラックに、荷物を積み込んで、隣町のZ市に引っ越した。
そして、翌週から働くことになっている日本語学校へも、挨拶に行った。そこで、ちょっと運命的な出会いもあった。出会いと別れということを痛感させられた、忘れられない二日間だ。