生者必滅!


 最近、腹が立つCMがある。年を取って、皺やシミの増えたことがまるで悲劇であるかのようなことを言い、そこへ皺やシミをなくすための薬を売るという通販の宣伝だ。年を取ることを哀しみと考えることに疑問を感じるのだ。

 うちの母がこのごろ、鏡を見て、自分の顔がお化けみたいだと言っているが、皺やシミが増えるのは当然のこと。それを哀しそうに「お化けみたい」と言われたら、ぼくは何とも言いようがない。

 年を取って体が衰えるのは自然の摂理。それを残念がるような宣伝は何だか承服しがたい。CMに登場する50歳や60歳のタレントや民間人にしても、あと十数年したら、死去しないにしても、必ず、皺だらけになる。それを残念なことのように言うのは止めてもらいたいと思っている。

 年を取って衰えるのが自然なのだが、ただ、それに逆らいたいという人の気持ちはわかる。わかるものの、衰えることを悲しんだり、残念に思ったりするというのが納得できないだけだ。

 生者必滅、生きる者は必ず死ぬ。栄えるものも必ず衰える。それが当たり前なのだ。ぼくはぼくの体が衰えて行くことを残念に思わない。自然なのだから。

 持ち物にしてもそうだ。形あるものは必ず壊れるのだ。それが短いか長いかの差であるのに過ぎない。ぼくは持ち物が破損してもそれほど悲しまない。人の死も悲しむより、よくここまで頑張ったなと褒めたい。

 虫にしても、花にしても、有限の命を持っている。亡くなることが次世代に受け継ぐために必要なことなのだ。ぼくはぼくの命がいつ消えても不満はない。ただ、その日が来るまで、精いっぱい生きたいと願うだけだ。

wildsum について

I am a Japanese language teacher. I like to soccer and cooking,walking.
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