秋雨


 気温14度、外は秋雨が降り続いている。時折激しくザーザーと降っている。電気をつけなければ本も読めないほど暗く、寒々しい十月下旬だ。今、ここには大雨洪水警報が出ている。

 ふと、百人一首にある小野小町の和歌を思い出す。

 「花の色は移りにけりないたずらに我が身世にふる眺めせし間に/小野小町」

 [現代語訳]美しく匂う花も色褪せてしまったなあ。私が世の中を虚しく生きて、降り続ける長雨を眺めている間に私の美貌も衰えてしまったよ。

 [英訳]The flowers lost their colors, while I set myself in this life and became lost in thought as time went by in vain; during spring the rain continually fell down ( weblio英語例文 )

 ぼくが今眺めているのは秋雨で、小野小町が眺めていたのは春雨らしいが、そんなことはどうでもいい。ぼくは今、本当にこの世の中を虚しく生きてきたなあ!と我が人生を振り返っている。知らず、衰えてしまった肉体をひどく哀しい思いで、ザアザアと降り続ける秋の長雨を眺めている。

wildsum について

I am a Japanese language teacher. I like to soccer and cooking,walking.
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