テレビドラマを見ていて、時々、「これ、いいな!」と思うシーンがある。
タクシードライバーが朝までの仕事を終えて、帰途につく。途中、コンビニで弁当を買って、アパートに帰りつく。鍵穴に鍵を差し込もうとした時、ドアの横にある、台所に面した窓から、トントンと包丁の音が聞こえてきた。
中を覗くと、女が料理をしている。いつもは別れた妻のもとにいる二十歳になる娘だ。タクシードライバーは「ワッ!」と驚かす。「朝御飯作ってくれてるのか?」娘が「ええ!」と答える。
タクシードライバーはドアの外に設置してあるゴミ箱に買ってきた弁当を袋ごとさりげなく落としてから、ドアを開けて部屋に入り、明るい声で「おはよう!」と娘に言う。
娘が「朝御飯まだでしょ?」タクシードライバーは「ああ!ありがとう!」