アベノマスク


 七月はとうとう月も星も富士山もまったく見えないままに終わってしまった。毎日雨天か曇天の一ヶ月だった。それに、コロナ感染者は、経済活動再開の結果、予想通り、増える一方だ。GoToキャンペーンも手伝っているのかもしれない。おかげで、ぼくの仕事は8月も9月もなさそうだ。

 さて、七月末日はおもしろいことを発見した。ぼくの母は、いつもコロナのことを忘れる人で、日曜日の夜になると、「明日は仕事じゃないの?」と聞いてくる。いっしょに買い物に出る時は、コロナのことなど忘れていて、玄関を出て、エレベーターを降りたところで、おや、マスクはどうしたのということになる。そのたびに、ぼくは自分のリュックに入れてある予備のマスクを母に提供するのだ。

 そんなわけで、先日、母のリュックの中に、所謂「アベノマスク」を入れて置いた。このマスクは、日本の安倍首相が推進し、日本国民一人一人に配ったマスクだ。ただ、小さすぎて役に立たない。これに数百億円をかけたことで国民は怒っている。ただ、母のように顔の小さい人には役立つかもと思って入れて置いたのだ。それが、昨日は役に立った。

 母は背も低くて顔も小さい。リュックの中にあるアベノマスクを取り出して、「これをつけてみて!」と言って、つけさせた。アベノマスクを装着した母を見て、驚いた。ちょっと小さめだが、悪くない。

 31日夜のニュースを見ていると、コロナ感染第二波が訪れて以来、ほとんど、テレビに登場しなくなっていた安倍首相がテレビに出ていた。相変わらず、鼻と顎を覆い切れていない小さな「アベノマスク」をしている。

 このマスク、数百億円かけて国民に配布したのだ。病院では役に立たないから、誰もつけていない。配布した郵便局員も国会議員も、そして、子供達も、このマスクをしているのを見たことがなかった。これをつけているのは安倍首相だけだった。

 そのマスクを母が装着したのだ。ぼくが見たアベノマスクをつけている人は、母が二人目だ。これは本当に笑えると思った。国が数百億円かけて、配布したマスクだが、それをつけているのを見たのは、何と首相と母の二人だけだなんて笑わないでいられるだろうか。同時に情けなくて涙が出そうだ。

 この七月、九州地方、日本各地で洪水があって受けた被害はかなりの金額になるそうだ。アベノマスクに使った金額はその被害額を大きく上回ると聞いた。ぼくはこんな間抜けな政府の国に住んでいるのだ。何だか、涙が出てきそうだ。また、日本を脱出したくなってきた。

wildsum について

I am a Japanese language teacher. I like to soccer and cooking,walking.
カテゴリー: 日記 タグ: , パーマリンク

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

%s と連携中