塞翁が馬(さいおうがうま)


昔、中国の北辺の塞(とりで・砦)の近くに住んでいた老人の馬が胡(こ)の地へ逃げたが、数ヶ月後、胡の駿馬(しゅんめ)を連れて帰ってきた。その老人の子がその馬に乗って落馬し、足を折ったが、そのおかげで、兵役を免(まぬか)れて、命を失わずに済んだということだ。

『淮南子(えなんじ)』

 「塞翁が馬」、直接的に訳すと「砦のお爺さんの馬」という意味だ。この古い話「故事(こじ)から生れた「塞翁が馬」は、人生の禍福(かふく・災難と幸福)は転々として予測できないということをたとえたことばだ。「人間万事塞翁が馬」とも言う。また、「禍福はあざなえる縄のごとし」ということばと似たような意味のことばだ。

 今年は、コロナ禍で、苦しんでいる人たちが大勢いて、逆に、コロナのおかげで儲かっている人もいるのが実情だろう。だが、この故事からすると、昨年までうまくいっていた商売が、コロナで最悪になっても、また、反対に悪かったものがよくなっても、今後はどうなるかわからないということになる。

 さて、わたしのように仕事を失い、収入が激減した人は多いはずだ。また、想像しがたい「どん底」にある人も数多くいるだろう。だが、今は「塞翁が馬」を信じて、決して、絶望したり、やけを起こしたりしてはいけない。とにかく、今は、今という時をできる範囲で、精いっぱい生きていくことが大切だ。

 ぼくは、「逆境にあってめげず、順境にあって奢らず」ということをいつも信じている。仕事においても、生活においても、厳しい時は必ずある。そんな時でも、そうでない時でも、いつでも、今をしっかりと生きることを考えていれば、希望は必ずあるはずだ。

wildsum について

I am a Japanese language teacher. I like to soccer and cooking,walking.
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