東京都と神奈川県の境を流れる一級河川の多摩川、静かにゆったり流れている川、万葉集いも歌われている川だ。
多摩川にさらす手作りさらさらに何そこの児のここだかなしき(万葉集・作者不明)
【歌意】多摩川に晒している手作りの麻布のように、どうしてだろうか、さらにさらに(ますます)この子のことがひどく愛おしくてしかたがない。
手作りの布を多摩川の水に晒して白くしているということだが、その布の白さと同じぐらいに美しい、娘のことがますます愛おしく思えて仕方ないというのだ。この娘は自分の娘というより、おそらく、愛おしく思う女の子だろう。
人が人を思う心は、古代から流れるこの川と同じように、人のDNAの中を流れている。多摩川を眺めながら、この歌を思い出していると、遠 く にいる我が娘や恋しい女性のことも、自然と思い出される。
東京で仕事をして神奈川に戻る途中、この川の近くで電車を降りて、仕事のことも、コロナのことも忘れて、ゆったりとした川面を眺めながら思ったことは、何とも言いがたい穏やかな感情だ。
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A very enjoyable post. Water has a calming effect.
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That’s exactly right. The water is wonderful.
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