オリンピックと熱中症


 毎日、気温35度前後の日が続いている。こんなに暑い日が続くと、熱中症に注意するようにという行政からの注意喚起もされるようになる。いったい熱中症による死者数はどれくらいいるのだろうか、最近のことはよくわからないが、一年間で1000人から2000人と以前聞いたことがある。

 コロナで亡くなる人のほうが多いように思うが、日本において、熱中症で病院に搬送される、あるいは死亡するというのは、この7月下旬から8月中旬頃に集中している。ちょっと驚くのは、この運動は控えたほうがいいと言われるこの期間に何とオリンピックが行われていることだ。

 ただし、ぼく自身、学生の間、この期間に毎日、激しい運動をしてきた。大量の汗をかいてきた記憶がある。汗をかくこと自体健康なことだと思っていたので、熱中症ということばが理解出来なかったが、今は、日ごろ汗をかかない人がこの時期に運動すると、熱中症になるのではないかと思っている。

 そうは言っても、最近の暑さは以前と違って、異常だ。運動選手にとっても危険に違いない。こんな危険な時期、運動は控えたほうがいいというこの期間にオリンピックを開くなんて、どう考えてもおかしい。そこには、商業主義が絡んでいるのだろうが、人の健康を犠牲にするオリンピックなんてオリンピック精神に反しているのではないか。

 「スポーツの秋」ということばがある。秋の彼岸を過ぎて、少し涼しくなった秋はスポーツに適しているというのだ。子供のころ、運動会といえば、10月だった。57年前の東京オリンピックも10月10日に開会式が行われた。10月は、日ごろ激しい運動をしない人も、スポーツを楽しむべきだということだろう。

 何はともあれ、オリンピックは熱中症の時期に開かれて、今、毎日のように、熱闘が繰り広げられている。これに油を差すつもりはない。ただ、暑さ対策をもっとしっかりしなければ、犠牲者が出るかもしれないことを言いたい。オリンピックは人類の平和と健康に寄与するものだ。人命を危険にさらしてはオリンピックの意義はなくなってしまう。

wildsum について

I am a Japanese language teacher. I like to soccer and cooking,walking.
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オリンピックと熱中症 への2件のフィードバック

  1. Priti より:

    Informative blog 🙂🌹

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