
今、深夜3時半を過ぎたところだ。布団に入ったものの、なかなか眠れず、ふと見ると、電気は消してあるのに、部屋の中が妙に明るい。窓のほうに目を向けると、そこには丸い月が覗いて見えた。
こんな夜には、どうしても思い出すことがある。子供のころ、明るい満月の夜に驚いた経験。中学生のころに読んだSF小説の中の月世界、そして、高校生の時に習った李白の漢詩「静夜思」だ。
漢詩「静夜思」は、以前、このブログに投稿したことがある。だが、今夜はいっそう静かな上、これまで、一年八ヶ月あまり、自粛生活を続けてきたことを思うと、この明るい満月が、去年までと違って、感慨深く感じられる。
およそ1300年前の中国盛唐の詩人、李白とは環境や年齢、それに能力など、何もかも違うが、眺める月は同じものだ。わたしも頭を垂れて、故郷にいる子供のことや、別れた妻のことをしみじみと思い出している。
静夜思 李白
床前看月光
疑是地上霜
挙頭望山月
低頭思故郷
せいやし りはく
しょうぜんげっこうをみる
うたがうらくはこれちじょうのしもかと
こうべをあげてさんげつをのぞみ
こうべをたれてこきょうをおもう
高校生の時に習ったこの「静夜思」を現代の日本語に翻訳すると、以下のようになる。
静かな秋の夜、寝台の前を照らす月光を見る。
その明るさはまるで地上の霜かと疑うほどだ。
頭を上げて、山とその山の端にある月を眺め、
頭を垂れて、故郷のことをしみじみ思い出す。
だが、中国で、子供達が習う唐詩は、少し違ったテキストで学習しているようだ。次のテキストは15年ほど前に中国で購入した子供のためのテキストだ。

『唐詩108首(21世紀児童快楽閲読草書』、日本語にすると、子供のための唐詩108首ということだ。この本の中では、最初の句が「床前明月光」、第三句が「挙頭望名月」となっている。日本人が高校生の時に習うのとは違う。これはテキストの違いなのだろう。
とりあえず、中国の子供が習う「静夜思」を日本語に翻訳してみると、以下のようになる。
ベッドの前の真っ白な月明かり。
まるで、敷き詰められた白い霜のようだ。
頭を上げて、窓外の明るい月を眺めていると、
頭を下げて、故郷を思い出さずにはいられない。
中国人の最大の偉人の1人は老師🦥
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老子ですね。賛成です。老子も好きですね。それから、孔子も好きです。ところで、ただ、変換間違いだと思いますが、「老師」は先生ですよね。
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ああ、そうでした。申し訳ない。眩暈とかしてた時なんで何も考えられなかった。
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問題ないです。
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